朝起きて、喉がイガイガだったらどうしよう?多くの感染者を診てきた医師によると「喉の痛みはオミクロン株の特徴のひとつ」「喉の痛みを訴える人が多い」そうです。その他、鼻水が出て、花粉症が疑われるケースはどうすればいい?など、このシーズン、何か症状が出たときの対応について、専門家に聞きました。 ■新規陽性者 過去最多 全国で6万2千人超え 南波雅俊キャスター: 新型コロナウイルスの新規陽性者が増え続けている中で、1月25日は全国で過去最多、6万2599人(JNNまとめ)が新規陽性者として確認されました。関東1都6県でも東京都、千葉県、群馬県、栃木県で過去最多を更新しました。 こうなってきますと、今まで以上に新型コロナウイルスの感染がより身近になっていると感じる方も多くいらっしゃると思います。 ■コロナかも? 生活の中の疑問を医師に聞く 南波キャスター: 普段生活する中で“こんな時どうしたらいいのか”という疑問が浮かんでくる。そこをインターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁先生に聞いていきます。 ●パターン1「体温を測ると平熱より高い」 コロナ禍になって毎日体温を測っている方が多いと思いますが「普段は36度1分ぐらいなんだけど今日36度8分。微熱かな?まだ36度台だしちょっと悩むな」こんな時、会社に行っていいのか学校に行っていいのか、一つ疑問になってくると思います。 ●パターン2「朝起きたら喉がイガイガする」 当然寒いですから暖房などをつけたまま寝てしまうこともあるかもしれません。そんな時に「喉がちょっとイガイガするな。それ以外の症状はないけれど、どうしよう」こういった時にはどう考えていけばいいのでしょうか? 倉持医師: 現在、いわゆる感冒症状で受診する方の、例えば栃木県であれば3割ぐらいがコロナになってしまっているんですね。ですから本来は検査を受けられれば受ける。そして受けられない場合にはやはり会社に相談をしてみるということが大事だと思います。 南波キャスター: まずは相談。それから検査というのを最優先に考えていくというところなんですね。 井上貴博キャスター: 実際、周りで検査陽性になった人に話を聞くと、喉の症状を訴える人が多いんですけど、これは喉で悪さをしやすいオミクロン株の特徴が出ているというふうに考えればいいのですか? 倉持医師: そうですね。これまでに当クリニックで400名ぐらいコロナの患者さんを診察していますが、喉の所見でそんなに赤くなくても咽頭痛が強いという特徴がどうもあるようですので、オミクロン株の一つの特徴と考えていいと思います。 井上貴博キャスター: 赤くなくても痛みがある。 倉持医師: 通常の場合は膿んでいたりそういう場合に、扁桃炎であるとかそれで喉の痛みが強いのですが、今回はそんなに所見がなくても、喉の痛みを訴える方を検査してみるとコロナだったという方が比較的多いです。 南波キャスター: そしてこれからの季節において、こんな疑問も出てくると思います。 ●パターン3「鼻水が出るけど、多分、花粉症」 私自身も花粉症なので、2021年の2月~4月には「自分自身鼻水が出ているけど、人に不快な思いをさせていないか、コロナだと思われていないか」逆に「初めて会う方が鼻水が出ていても本当に花粉症なのだろうかコロナなのだろうか」その辺がはっきりとわからないということがありました。それこそ、鼻水は喉にも繋がってくるところですけど、倉持先生、ここはどう考えますか。 倉持医師: ちょうど今、スギ花粉が出始める時期と一致していますので、やはり本来であれば、検査が受けられれば一番好ましいと思うのですが、一方で、なかなか検査ができないという状況がある場合には、まずきちんと薬を飲んだり、あるいは、風邪の可能性があるかもしれないということを就業先に伝えて、もしコロナであっても、就業先で感染拡大しないような措置をとりながら就業、就労するといった対策が有効だと思います。 ホラン千秋キャスター: ただ花粉症は1週間ほどでおさまるものではないと思うので、そうすると数か月にわたってどれくらいの頻度で検査をしたらいいのか。定期的にし続けた方がいいのか。かなり難しいバランスなのかなと思うのですが。 倉持医師: おっしゃる通りだと思います。今回のオミクロン株は感染してから発症するまでの期間が非常に短いので、最初に症状が出たときは、できれば複数回検査を受ければいいと思うのですが、その後、薬を飲んで落ち着いているならば、そんなに検査を受ける必要はないと思われます。何か変わったときには受けられるなら受けた方がいいということです。 南波キャスター: さらに次の疑問です ●パターン4「薬局に抗原検査キットしかない」 PCR検査を受けようと思って、キットを買いに行ったが、抗原検査キットしか残っていない。この場合はどう考えますか? 倉持医師: 医学的には、PCR検査に比べると抗原検査は100分の1から1000分の1の感度と言われています。ですから症状がない段階で使っても、あまり有効性は望めないのですが、それでも、体調が悪いときには抗原検査しかなければ、抗原検査をした上で、その後の行動をどうするかということを決める判断材料の一つにはできるというふうに考えています。 ■“自宅待機に備えて用意しておくべきもの”とは? 井上キャスター: 今の状況を考えると、いつ誰が濃厚接触者や検査陽性者になってもおかしくないと思うので“自宅待機に備えて用意しておくべきもの”“こういうものがあると結構いいですよ”というものがあれば教えていただけますか? 倉持医師: オミクロン株は、熱がずっと持続するということもないです。それから、肺炎を起こしてくるという頻度も実際CTを撮ってみると小さな肺炎はあるのですが、命を脅かすような肺炎はないので、用意しておくものとしては、例えば体を冷やすような氷類や解熱剤。2、3日分の食料。外出しなくても自宅で過ごせる態勢を整えることです。あとは暖かくできる毛布などを準備をしておくとよいと思います。 井上キャスター: 市販薬はごく普通のものでよいという解釈ですか? 倉持医師: そうですね。わざわざ病院にもらいに行かなくても、症状緩和のための風邪薬を飲んでいただいても、今のところは問題はないと思います。それから、基礎疾患がある方は、喘息の治療や血圧、糖尿病の治療をしっかりと。通常通り薬を飲んで、経過を見ていただければよいかと思います。(25日 19:00 )
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